台湾高速鉄道の黒字倒産の可能性と開業当初の8年前を振り返る

台湾高速鉄道が経営破綻するという話が現実的になりつつあります。

私は2007年1月に以下のような記事を書いていました。

もう何度もニュースなどで報じられているように、台湾の新幹線が開通しましたね。
当初の予定より1年3ヶ月ほど遅れて、ようやく開通しましたね。
テレビで見る限りでは、満員状態でしたね。
北の台北から南の高雄まで90分で結ぶ台湾高速鉄道は、乗車券の予約・販売等で多くの問題を抱えたままの出発となりましたが、こんなところも台湾らしく思います。

台北から高雄までの新幹線のお値段は、おいくらなのでしょうか?
嫁さんがネットで簡単に価格を調べたところ、1,490台湾元とのこと。
日本円に換算すると、6,000円弱くらいでしょうか?
やはり、日本の新幹線と比べると、まだ台湾の方が安いですね。

10年程前に台湾を訪れたときには、台湾の物価は随分安いな~と感じたのを思い出しますが、現在は日本と台湾の物価は随分、拮抗してきているように感じる。
未だに、台湾の物価が安いと感じるときは、屋台でお食事をするときとタクシーに乗ったときでしょうか。

高鉄の開通から8年が経過して、台湾では経営破綻問題が大きく報道されています。

台湾高鉄は巨額な投資をしたため、経営上は毎期黒字ですが、投資に見合った利益が確保されず、債務を返済仕切れない経営体質にあるようです。

そこにきて、株主が配当や株式の買戻しを求めてきたため、その要求を受け入れると経営破たんに追い込まれるという状況のようです。

黒字倒産ということになると、多くの場合は経営の外的環境要因というよりも、経営内部の問題という場合がほとんどです。

例えば、台北から高雄(左営)までの高鉄の自由席乗車券は、2007年の開通当初は、先述のブログ記事にあるように1490元でした。

そして、現在の同じく自由席の乗車券は1580元で販売されています。

開通以来8年間で90元しか乗車券の値上げをしていません。

その当時も、現在でも、私は高鉄の乗車券は日本とほとんど変わらない乗り心地やサービスの割には非常に安く感じます。

営業利益ベースでは黒字であるにも関わらず、支払利息などを含めた経常利益ベースでは赤字になってしまうということを勘案すると、もっと早い時期に、サービスに見合った価格改定や新しいサービスの展開が必要だったということでしょう。

もし仮に、高鉄が倒産してしまったとしたら、乗車料金の大幅な値上げだけでなく、サービスの低下も予測されます。

この問題がどのような展開になるのか、今後注目していきたいと思います。

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